横浜中華街の門(牌楼) 四神が宿る、その意味と役割を知ろう!

横浜中華街といえば大きな門が印象的ですよね。
テレビや雑誌、観光ガイドでも巨大な門から見える中華街の光景を写したものが多いので、一度は目にしたことがあるはず。

実は横浜中華街の門(正式には牌楼パイロウ)には、
それぞれ意味や役割があるんです。

そこで今回は各門の意味・役割を紹介していきます!

目次

東西南北、四神が守る四方の門(牌楼)

古代中国が発祥とされる五行思想では、方角ごとに色が定められていて、横浜中華街の門はそれぞれ対応する色になっています。

同時に中国の神話では、青竜/朱雀/黄竜・麒麟/白虎/ 玄武という、天の四方角を司る霊獣がいると考えられ、それぞれの門にはこの四神が宿るとされてるんです。

実際に4つの門にはそれぞれ、宿る四神の姿があしらわれているんです。

日本の漫画やゲームでもこの四神をモチーフにしたものが多いので、名前を聞いたことがあるという人は多いかも。

東:青龍が守る朝陽門

横浜中華街の山下公園側に位置する門で、みなとみらい線の元町・中華街駅から行く人はこの門を通ることが多いんじゃないでしょうか。
赤いイメージの中華街にそびえる青い門はなかなか見応えがあります。

名前の通り日の出を迎える門とされ、朝日が街全体を覆い繁栄をもたらすとされているそうです。

西:白虎が守る延平門

JR石川町駅側、本牧通りに面した門で、緑が印象的な門。
すぐ隣に学校があるので、学生さんも良く見かけます。

平和と平安のやすらぎが末永く続くことを願うとされています。

南:朱雀が守る朱雀門

朱雀の名前の通り、真っ赤な門はいかにも横浜中華街という印象。
横浜元町商店街側に位置する門で、厄災を払い大いなる福を招くとされています。

北:玄武が守る玄武門

横浜スタジアム側に面した門で一見緑がかった装飾が目に留まりますが、柱の部分に方角色である黒が使われています。

玄武は長寿の代名詞とも言える亀の四神、そこから子孫の繁栄をもたらす門とされています。

その他にも通りにかかった6つの門(牌楼)

横浜中華街には四方を守る門の他にも、複数の通りに門があります。
その数は計6つ。順番に紹介していきます。

関帝廟通り東:天長門

横浜中華街の中央部で商売の神様を祀るのが「横浜中華街関帝廟」。その前の関帝廟通り東側にかかる門が天長門です。

配色は朱雀門と少し似ていますが、門の幅が少し狭く縦長な印象です。

関帝廟通り西:地久門

同じく関帝廟通りの西側に位置するのは地久門。

見た目は天長門とそっくりですが、それぞれの門の頭文字が示すように、2つの門は「天」と「地」の関係にあると言われています。

善隣門

長安道から横浜中華街の北側の通り、東西を結ぶ中華街通りへ向かうと立っているのは善隣門。隣国・隣家と仲良くするという意味である『親仁善隣』という文字が掲げられている門で、かつては『牌楼門』と呼ばれいました。

市場通り門(南北2門)

賑やかな市場通りにかかるのは市場通り門。
南と北で2つの門があり、両方とも市場通り門と呼ばれています。

西陽門

この門は西の方角を守る白虎神の延平門より更に西端に位置していて、西の太陽に最も近いことから西陽門と名付けられたそうです。

歴史や背景を知ると中華街はもっと面白い。

今回紹介してきたように、横浜中華街には四方を守る4つの門と通りに掛かる6つの門、合計で10もの門が立っています。

「中国っぽい!」な雰囲気を楽しむのもひとつの中華街の過ごし方ですが、こうした意味や役割といった成り立ち・背景を知るとより楽しめると思うので、横浜中華街へいった際はぜひこの記事を思い返して色々な門を眺めてみてはいかがでしょうか。

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